2012年6月10日日曜日

TIFFANY GREEN



単行本の打ち合わせ。
発売日が決まると身が引き締まる。

本屋に行ったり散歩しながら
どんな装丁にするかイメージを膨らませ
クリーム色の画用紙を買った。
その上にティファニーグリーンで
エスキス・エスキス・エスキス・・・
新雪の校庭に誰かが入ってきちゃうまでの時間。

本棚に置きたくて親しみのあるものを作れますように。






映画の日にオンライン予約したのに行かなかった(セレブ)
『ミッドナイト・イン・パリ』を再び予約して
新宿ピカデリーへ。
前評判が高かったので原稿中からずっと楽しみにしていたのだけれど
本当にとってもよかった!
ジャン・コクトー主催のパーティーで
フィッツジェラルド夫妻が登場したところからわくわくが止まらなかった。
ヘミングウェイ、ピカソ、ダリ、マン・レイ・・・
アドリアナとのロマンスも最高にドリーミーだった。
わたしがまだ20歳だったらわからなかっただろう大人な映画。
それでも何カ所かわからなかったジョークがあったので
もう少し勉強してまた何度も見返したいと思う。
そう、まだ若かった頃
漫画なんてドカベンしか読んだ事のないような
知識人ぶって傲慢で嫌味な男に自分の漫画を見せて
「君の漫画は老人と海みたいだ」
と言われて喜んだことがあった。
(その時まだ老人と海を読んだ事が無かった)
それからしばらくしてやっとそれは皮肉だったんだと気づいて
(老人と海みたいに何も起こらなくて退屈だ、の意)
無知を恥じたことを思い出した。
知ってるからわかる楽しさって
これからどんどん増えていくんだな、楽しみだな、と思わせてくれた映画。
勉強を続けよう。
カーラ・ブルーニが出てたのも興味深かったし
フランスの政治とかも知ってみたい。


わたしがタイムスリップしたら
最高にエキサイティングな時代っていつかなと想像してみたけれど
わたしの中のヒーローは
90年代前半の少女漫画界でしか見つけられなかったので
その頃のパーティーでその当時の作家さんと話すことを想像してみた。
多田かおるさん、いくえみ綾さん、くらもちふさこさん、惣領冬実さん・・・
昔、夢中で読んでた気持ちを思い返しながら
当時の作家さん達に今の自分が何を聞いたりするのか想像したら
胸が熱くなった。





本棚から大好きな漫画をひっぱりだして
思いを馳せる日曜日。
今日は朝帰りだったけれど
ちょっと体調も良くなってきた。